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Author:人生まだまだ
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台風一過、金木犀の甘い香りが漂い、青く澄んだ秋空の広がる朝、

台風に備え養生をした窓ガラスのテープを剥がして、窓を開けると、昨夜から籠っていた空気と入れ替わるように、外の新鮮な空気とともに甘い香りが入って来た。金木犀『キンモクセイ』の匂いだった。昨日まで、台風に気を取られていたせいか、花が咲いたのも、風に飛ばされてしまっていたのだろうか、香り一つ匂っているのに気が付かなかった。そして、目の前には、気持ちの良い、晴天の秋空が広がっていた。増水し、濁って流れる川は、浅瀬はザワザワと音を立てて騒ぎ、深みは、不気味なほど沈黙して、ゆっくりと流れていた。橋上から下を眺めていると、足元がスウスウして、力が抜けて、流れに引き込まれて行くようで、不安な気持ちになる。時々、思い出したように、谷津田を通って吹き下りてくる風は、台風19号の未練のような強風になって、背中を押して吹き抜けて行った。台風15号の時と違って、さほどの被害も無く、我が町は、安堵の気持ちで胸を撫で下ろしていた。

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いよいよスーパー台風が、姿を現した。

嵐の前の静けさと言うか、普段鳥の鳴き声が聞こえる時間なのに、何か恐ろしいものが迫りくる、獣や鳥たちの生来の本能からくる警戒心を感じて、息をひそめているのだろう。時々、鉛色に染まった空から吹き下ろす強風によって、木々に溜まった雨粒が、頭上から、滝のように降り注いで来た。そして、さらに、風に吹き上げられた雨が、霧状になって飛んで行く。家を出た時は、さほどの降りではない雨だったが、雨脚が段々強まり、前の景色が曇り始める程の降りになって来たので、引き揚げる事にした。満水になった川から溢れ出た水は、田圃に流れ込み、其の面積を広げていた。川にはまったら大変なので、川岸を避けて、遠回りをして、帰りの道を急いだ。農道から、国道へ出てきた時、雨で煙った見通しの悪い状況の中、車のライトが、後方から鈍い光を放って、追って来た。道の脇に避けて、やり過ごすと、赤いテールランプを点灯しながら、雨の中に消えて行った。クラクションを鳴らさなかったので、私の存在に気づいていなかったのだろう。くわばら、くわばら。暴風雨の中から、家にたどり着くと、別世界から帰還した気持ちになってホッと一息ついた。これから襲来する、スーパー台風19号にたいして、すべてのものが、恐怖におののいていた。

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強大な力を持った主役の登場前の、序曲が流れ始めた。

雨、雨、雨、何処も、此処も、すべて雨降りの世界だった。こんな朝は、被写体を探すにも苦労する。そして、何より気を使ってしまうのは、カメラを濡らしたくなかった事だ。目の前の景色は、灰色の空と、丘陵の黒い影、緑一色の大地、川の流れも鉛色と、どの角度で、シャッターを切っても、被写体の形が変ったものの、色合いは、どれも同じで、少しも面白くなかった。おっ、ちょっと視線を変えて見た瞬間、草々に宿った雨粒が、面白かった。まさに、雨が作った芸術作品だった。『ヒメジオン』に宿った雨粒は、貴婦人の耳に飾られたイアリングのように気品があった。また、ススキの葉に宿った雨粒は、葉の上で、『押し競まんじゅう』をしていた。そして、葉の先端に押されていった雨粒は、いやいやと首を振りながら、地上に落ちて行った。いよいよ、スーパー台風19号のお出ましになるのだった

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日本列島を包み込むほどの、スーパー台風の影響が、徐々に出始めていた。

黒く影になった丘陵の頂をかすめる様にして、流氷の形に似た雲が砕け、風に乗って流れ去って行く。台風から送られてくる、湿気を含んだ、強い南風は、青空の中から、次から次へと、雲を生み出す、まるで、マジシャンのようだった。私も、天上を眺めながら、丘陵に向かって流れて行った。丘陵に沿って流れる川に架かる、橋のところまでやって来た。橋の上から、流れを見ていると、何時まで眺めていても飽きない。流れがいろんなものを運んでくるからだ。定番は、枯葉、枯れ枝、家庭ごみ等、今朝は、川の水が澄んでいて、水草の『バイカモ』が、流れにゆらゆら揺れている川底まで見えていた。今朝は、水草の間を、大きな野鯉や、クチボソ『モツゴ』の群れが、上流に向かって上って行くのが見えた。また、川の近くの湿地帯では、ツリフネソウの群生が見られた。そして、花の蜜を求めて飛んでいる『ホウジャク』が、忙しなく、飛び回っていた。

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真っ赤な花水木の実が、青空に映える朝

大型で勢力の強い台風19号の動きが、気になる朝だが、晴天に恵まれた、爽やかな日になった。町の街路樹になっている『花水木』の真っ赤に熟れた実が、青空に一段と映えていた。普段だと、ハナミズキの葉が紅葉して、葉の下から赤い実が、覗いているのだが、先日の台風15号によって、葉が皆、飛ばされてしまったので、余計に目立っていた。昔から北総台地で採れる、柑橘系のものは、『ふくれミカン』と言って、小さな実の中に、大きな種が2,3個入っていて、眉間にしわが寄る程、酸っぱい味のするミカンや、柚子、ダイダイ、キンカンなどがあったが、近頃、住宅の庭で、枝もたわわに生っている温州ミカンを見かける。そして、市販されているミカンと変わりないほどの大きさになり、適当な甘味もある。こうした現象も、温暖化の一つの表れだと考えられる。歩いて行く道端を、『オシロイバナ』が、ひときわ明るくしていた。黒い種を割ると、中から粉状の白い胚乳が出て来るところから『白粉花』と名付けられたようだ。そして、『キバナコスモス』も、オシロイバナに負けじと、咲き競っていた。天気晴朗なれど、風強し。

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