今朝、ウォーキングへ出かけたのは、晴れているのか、雲っているのか、定かでない時刻だった。薄暗い林の中の、小道を歩いている時だった。キィ、キィ、キチ、キチ、キチ、葉が落ちて、すっかり裸になってしまった、柿木のてっぺんで、モズが鳴く。その鳴き声が合図のように、森の上にポッと、火が灯ったかと思ったら、太陽が顔を出した。ようやく夜が明けた。冷えた世界を、そっと撫でるように、暖かい陽射しの手が、伸びて来ると、一日、一日と、丁寧に、赤、黄、橙、茶と、色を染め上げて行く、木々の紅葉が進む。低地の湿地に広がる芦原は、薄くかかった靄に包まれ、白く霞んでいた。そして、時々、芦原の中から、ウィ、ウィと唸るような鳴き声と、バチ、バチと言う、羽音が聞こえてくる。どうやら、カモが潜んでいるようだ。見上げた空は、青く澄み切っていた。
スポンサーサイト
トラックバック
http://1228coffee.blog.fc2.com/tb.php/1050-a9d7df39
| ホーム |