ヨツスジハナカミキリが、いま季節の真ん中に座している花、アジサイを訪れた。恋する人の顔に触れるようにして、優しく花びらに頬刷りをした。甘く香り立つ蜜の味に惹かれ、花の持つ見事なほどの手管に、嵌ってしまう事とも知らず、一途な本能に従って、止まろうとする理性をも欠き、陥ってしまった。まんまと罠に嵌ったカマキリは、そうとは知らずに、甘い蜜を吸い続けていた。手足を持たないものにとっては、自然の摂理で、与えられた美しい容姿と、虫たちを誘う、馥郁とした甘い香りを放ち、受粉し、子孫を残す技を与えられていたのだった。自然界を壊そうとしている開発に反対する。
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