連休が明け、世の中が、いつもの生活に戻り、動き始めた今週の始まりは、雨降りのスタートとなった。従って、五月晴れの清々しいお天気だったウォーキングから、『Just Walking In The Rain』になってしまった。しかし、映画のように、歌いながら、跳ねて踊るほど、雨を楽しむような、心境にはなれなかった。少しでも帰宅への近道と思い、雨で滑りやすくなった、丘陵の崖に付いた、けもの道を、注意深く登って行くと、連休中に、ワラビ取りに来た人が居なかったようで、あちこちに、ワラビが見つかった。身体じゅう、上から下まで、びしょ濡れになり、這いずり廻りながら採った。すでに葉が開いてしまったものが多かったが、それでも太くて良いワラビを、両手で握れる程、収穫があった。一息ついて、ふと見上げた、木の裂く股に『アマガエル』止まって、こっちを見ていた。何か言いたそうな顔をして、のど元を膨らませていた。ひょうきんな顔をしていたので、『おめえ、ヘソねーじゃ、ねーか』と、昔、製薬会社がやっていた、コマーシャルを思い出して、笑ってしまった。帰り道を急ぎ、さらに登って行くと、カロカロカロと鳴く、鳴き声が、だんだん小さくなり、やがて耳元から消えた。