川岸を歩く足音で、危険を察知したのか、葦の茂みから鴨が飛び立った。飛び立った鴨に目を奪われていると、なにやら足元近くの葦が揺れ、茂みを押し分けるようにして、何かが動き始めた。じっと動くものを見ていると、やがて姿を現したのは、『カルガモの親子』だった。さっき、飛び立ったのは、カルガモの親のオス鳥で、子供たちの身を守るために、近づく相手の気を逸らすための、行動だった。さすが、鳥といえども、親の子に対する愛情は、人間と変わらない様だ。しかし、最近の若い親たちの中には、愛情が希薄になり、事件を起こす者がいる話を聞くたび、悲しくなる。このカルガモに見習ってもらいたいと思った。母鴨は、ガァ、ガァ鳴いて、5羽のヒナを見守りながら、川下へ泳ぎ去って行った。そして、そのあとを追うように、父鴨が、上空に現れ、母子鴨のいる水面に、降り立つのが見えた。
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