どんより曇り、はっきりしない空模様の下、うっすらと色づいたモミジが、秋の舞台にその存在を示し始め、常緑樹の中で映え、やがて来る主役を演ずる番を待ちかねていた。杉、欅、楓、松、椎、桜、櫨、椿、銀杏、梅、辛夷、海桐、落葉松、上溝桜、青木、躑躅、皐月、柚子、山桃、林の中の小道を歩きながら、一本ずつ違った種類の木を見つけて一キロ程歩いただけでもこれだけの種類の木が見つかった。途中見つけた『ゆず』の木に沢山の実が付いていたので、ひとつ枝から捥いで、爪でちょっと傷つけてみると、新鮮なゆずの香りが漂った。そして、柚子(ゆず)の香りを楽しみながら、公園の東屋までやって来て、一休みした。ベンチに腰掛けながら、辺りを見回すと、ここでも紅葉が始まっていた。家に戻り、頂いて来た柚子を、薄く輪切りにし、砂糖を入れて、熱湯を注いで『ゆず湯』を作り飲むと、冷えた体が、芯からホカホカと沁みてきた。
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