雨宿り(アマヤドリ)と言うと、突然の雨に、雨をやり過ごす間、家の軒先や木陰を利用することを意味しているのだが、私の見方は、そうではなかった。自然現象の中で生まれた雨粒が、空から地上へ向かって旅立つ時から始まる。一度に沢山生まれた雨粒の仲間達は、勢い良く地上に向かって旅立ち、そのまま目的地に到着してしまうものもあるが、旅の途中で、いろいろなものに途中休憩するものもいた。休憩場所は違っても、雨が途中休憩することを、私は、雨宿り(アメヤドリ)と呼んでいる。キラキラ輝く水晶玉のネックレスを作ったのは誰、それは、小判草に雨宿りした雨粒だよ。ルビー、いやガーネットかな、赤い宝石を輝かせているのは誰、それは、サクランボに雨宿りした雨粒だよ。掛けて置いた傘を濡らしたのは誰、それは、傘ではなく、カラス麦に雨宿りした雨粒だよ。目に涙をためているのは誰、それは、ニンニクの蕾に雨宿りした雨粒だよ。今は皆キラキラ輝いているが、いずれ皆地上へ向かって旅立っていく、決して避けられない運命を背負っているのだった。
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