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県内わが町だけにある貴重な宝物、双体道祖神

県内でもわが町にしか見られないという貴重な双体道祖神がある。そもそも、双体道祖神とは、何かと言うと、男女のカップル像で、男像の右手が、女像の肩にかけられ、その手を女像の右手が握り、そして、双方の左手は、一本の杖を仲良く握っている姿の道祖神である。現代、そのポーズは、自然な形に受け取られるが、江戸時代では、造像としては大胆なポーズだったことだろう。道祖神は、路傍の神として、民間信仰の間で、最も庶民に親しまれたもので、集落の内と外の境界や、道の辻に、石碑や石像の形態で祀られ、厄災の侵入防止や子孫繁栄等を祈願するための村の守り神だった。江戸時代に遡る双体道祖神は、全国でも、千葉県の他、長野、山梨、静岡、神奈川、群馬の5県に限定されているほど珍しいもので、県内でも双体道祖神があるのはわが町だけであり、それも9体も見つかっている。しかし、尾上の双体道祖神だけは、門倉家の氏神として祀られている。何百年と庶民の願いを聞いて来た、目の前の道祖神は、その願いをどのくらい叶えてやったのだろうか。人の生活と密着した道祖神は、現在、忘れ去られたように風雨に晒され、顔の造作さえもはっきりしないほど風化してしまっていた。


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