この二、三日は、暖かさが続いて、過ごし易い朝だが、どんよりと曇った空から、雨が落ちて来て、鬱陶しく、気が滅入る。曇り空から、太陽が顔を覗かせる、期待の持てない中、山影は、まだ薄暗く、白く浮き上がった、農道を頼りに進んで行くと、丘陵の斜面に造られた、畑の片隅に、古木の梅の木が見えた。季節に乗り遅れたのか、今が満開となっていた。大きく手を広げ、舞うような姿で、こちらへ来いと言わぬばかりに、手招きする格好に見えた。林を抜けて、坂道を下り、田圃まで出て来る頃には、すっかり明るくなり、あぜ道を辿って帰路に就いた。向かいの丘陵が霞み、また、雨が降り始めた。
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