愚図ついていた天気だったが、昨日、梅雨が、やっと明けた。これから、暑い日が続くと思うと、ちょっと気が重くなる。しかし、そんなことも言ってられない、元気にウォーキングだ。鬱蒼とした木立に囲まれ、セミ時雨だけが、辺りを包み込み、その鳴き声が溶け、さざ波ひとつ立てずに、静かに沁み込んで行く、鏡の様に澄んだ水面を見せている、神秘的な池があった。覗き込むと水底に、竜神が横たわり、じっとこちらを、睨め付けている感じがした。足元に落ちている石を拾い上げて、鏡を割ってしまうように、池に投げ入れた。ボシャ、と音を立てて、沈んでいった。すると、水面に輪が出来、次から次へと、生まれてくる輪が、大きく、大きく、広がって行った。そして、やがて消えた。ただ、それだけの事だったが、何かが起こり、何かが終わった。それで良いのだった。
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